現場から:ネットワーク構築編 Vol.2
ネットワーク工事といえば「当日が本番」──と思われがちですが、実は当日が一番バタバタして設定どころではないことも多々あります。
だからこそ、仮設ネットワークでは「事前準備」がとても重要です。今回は、実際の現場で私たちが事前に準備していることをご紹介します。
1. 機器設定は“現場に行く前”が基本
イベント前の会場は、そもそも電気の供給がされていないケースがほとんど。つまり、現場で設定作業をすること自体が難しいのです。
そのため、スイッチやアクセスポイントの設定(PPPoE設定、IP割り当て、ルーティングなど)は、必ず社内で事前に完了させておきます。VLANの設定などがない分、基礎設定に集中しやすいですが、PPPoEのログイン情報やDNSの指定などは、間違いがないよう慎重に確認しています。
2. LANケーブルは“現場で作らない”
LANケーブルも同様で、現場で作っている時間はありません。加えて、会場によっては通路をまたいだ長距離配線になることもあり、10m、20m、30mといった長さのケーブルを事前に色分けして準備します。
断線を防ぐため、ストレートかクロスかを確認しながら、必要な本数+αで持ち込むようにしています。
3. 機器はレンタル?それとも持ち込み?
機器のレンタルは便利ですが、設定変更ができなかったり、ファームウェアが古かったりする場合があります。
そのため、私たちのチームでは自社で機器を保有・管理しており、安定したパフォーマンスと設定の自由度を確保しています。現場での「できない」を減らすためにも、自前で用意できる安心感は大きなポイントです。
まとめ:事前準備が現場を救う
現場作業は常に時間との勝負です。そのなかで「何を持っていくか」「どこまで設定済みか」を丁寧に準備しておくことは、工期を守るうえで大きなアドバンテージになります。
次回は、現場当日の動き方について、もう少し深掘りしてお話したいと思います。