現場から:ネットワーク構築編 Vol.1
インターネットが「空気のように必要」な時代。イベントの現場でも、ネットワークは“ついていて当たり前”。その期待に応えるために、私たちはイベント会場でのネットワーク構築を数多く手がけてきました。
今回は、仮設ネットワークを柔軟に・安全に・迅速に設置するための、現場での実践的な知見をご紹介します。
ネットワーク工事は「電気工事」と一体で進める
ネットワーク構築といっても、現場では単独で進むことはほとんどありません。特にイベント現場では、仮設電源とセットでLAN配線を実施することが多く、私たちIT部門は工事部と密に連携しています。
たとえば、配線ルートを決める際には電源の通り道を考慮し、LANケーブルを安全かつ効率的に設置できるように設計します。また、通路をまたぐ箇所には保護カバーや養生材を使い、機材や人の動線を妨げないように注意を払っています。
仮設ネットワークで気をつけていること
東京ビッグサイトや幕張メッセなどの会場では、LANケーブルが100mを超えることは当たり前。Wi-Fiも、30m以上離れた場所での利用を想定しなければなりません。
そのため、私たちはまずお客様の要望に応じてLANケーブルのカテゴリー(Cat5e、Cat6など)を選定し、信号減衰やノイズ干渉に配慮した機材を使用しています。
Wi-Fiに関しては、遠距離でも安定した通信が可能な業務用アクセスポイント(YAMAHA WLX202など)を準備し、会場の形状に合わせて最適な設置場所を検討します。
SSIDやチャネルの細かい調整までは行っていませんが、現場でのテスト結果をもとに、必要に応じてアクセスポイントの再配置など柔軟に対応しています。
まとめ:仮設ネットワークは「裏方の本気」
ネットワーク構築というとデジタルな印象がありますが、実際の現場では物理的な配線・電源・レイアウトが大きく関わります。だからこそ、電気工事とITの橋渡しができる私たちの強みが生きるのです。